老人ホームに入るタイミング

有料老人ホームでのサービス内容について

有料老人ホームに関心のある皆さんは「いつかホームに入ろう」と考えている、または「ご家族のお入り になるホームを探している」ことと思います。しかし、ホームには『入居条件』があり、入居には「タイミング」も重要になってきます。入りたいホームにいつ でも入れるわけではありません。ホームの入居条件を正しく理解し、ご自身もしくはご家族に一番最適な入居の時期を考えましょう。今回から3回、ケースごと に皆さんといっしょに考えてみたいと思います。

ケース1「有料老人ホームで悠々自適に楽しみたい」とお考えの方

健康型有料老人ホームもしくは、介護付有料老人ホームに「健康・自立」の状態で入居することが前提になってきます。健康型は、「健康・自立」である方が、食事や生活サービスを受けながら暮らせるホームです。介護付有料老人ホームは、ホームの特徴や入居条件がとても幅広く、関心あるホームについては、早めに資料などで調べておくことが大切です。

よくあるケースが、「入ろうと決めているホームがあったのに、もう少ししてからと思っているうちに、介護認定され入居できなくなった」というお話です。元気なうちにホームの暮らしを楽しみ、老後の不安を取り除きたいという方は、そのタイミングを逃すと思い通りのホーム生活が送れないケースもあります。

また、入居者の方にインタビューしていますと、元気な内にホームに入居しておくと、ホーム内の楽しい行事に積極的に参加できるし、友人も作りやすく、そのことによりいつまでも充実した生活が維持できると聞きます。身体が弱ってしまってからでは、様々な設備やサークルのあるホームに入居しても、活用しきれないことが多くなります。「悠々自適の楽しいホーム生活」を希望するなら、できるだけ早めに入居することが得策と言えます

ケース2 「身体に不安があったり、将来的なことを考えて最初から介護型に入っておきたい」とお考えの方

すでに持病をお持ちであったり、一人暮らしなど生活に不安を感じる場合は、将来を考えて介護型に近いホームに入居したい、という方もいらっしゃるでしょう。介護型といっても、自立健康タイプではないものの、全く介護専用型でもない中間型のタイプもあります。日本でも最近こういったタイプのホームが増えています。個室にシャワーが付いていたり、中には簡易キッチンも専用で付いているものもあります。「食事を自分で作らずレストランを利用したい」という場合や、「お風呂も見守りをしてくれる広いところで入りたい」という場合は、居間にキッチンもお風呂も必要ありません。その分良質のサービスを求めた方がいいでしょう。

ただし、このタイプも「介護保険認定」が条件である場合と、自立の方でも入居できる場合がありますので、やはり入居条件はしっかりと確認が必要です。

もう一つの注意点は、要介護の方も一緒に暮らすことになりますので、介護度によって生活ペースが区分されているかどうかも確認が必要です。介護度の重い方が軽い方に遠慮しなくて済むよう、また逆に、自立に近い方が重度の方に生活のスピードを合わせる必要がないよう、配慮がなされています。

ケース3 「要介護の家族の為に、ホームを探されている」方の場合

「要介護の家族の為に、ホームを探されている」方は非常に多いのではないでしょうか。
この場合もやはり「タイミング」は重要です。日本では、「介護は家族がするもの」という意識が根強く残っています。しかし、家族が介護を行うことで、家族だけでなく介護を受ける本人にも負担がかかるケースが少なくありません。「ギリギリまで家族で面倒を看よう」とすることで、本人様の体調を悪くしてしますケースもあります。「介護はプロに、家族には愛を」とよく言われますが、介護を任せることで家族も本人も幸せになることがあります。 
とはいえ、やはり親を預ける場合も入居条件をチェックしないといけません。多くが、前述の「ギリギリまで家族で看ている」ために、ホームでは対応できない重度である場合、入居できない場合があります。特に『医療行為』は対応できるホームも限られてきます。早めにどのレベルまで対応してもらえるのかをしっかりと確認して検討しておくことが大切です。 
 
また、認知症の症状が重くなった場合など、退去を求められることがあります。暴力行為や不潔行為があり、他の入居者に迷惑をかけてしまうため、という理由です。こういった「退去条件」も確認しておくことが重要です。

有料老人ホームは、民間サービスで選択肢が多いと思いがちですが、実際はホームの「入居条件」をクリアしなければ入居はできません。「いずれ入居を」と考えているとしても、早めに「自分のホーム生活」を描き、具体的な計画を立てておきましょう。そして、「終の棲家として良かった」と思えるホームに出会っていただきたいと思います。